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■ 長野の山あいを目指して——順調なはずの列車旅が一転…
ある週末、東京駅18:45発の特急あずさに乗って、長野県のとある山あいの町へ向かいました。
塩尻駅まで特急で行き、そこから乗り換えてあと少し…という旅程。
夕暮れの中央本線を快調に進む“あずさ”。
ところが、山梨と長野の県境あたりで突然のアナウンスが響きます。
「大雨の影響で、安全確認をしながらの運転となります」

その瞬間から、旅の流れが大きく変わりました。
■ 線路冠水→ストップ→超低速運転の連続
しばらくすると列車は止まり、動いてもノロノロ。
また止まり…また動き…を繰り返し、まるで“電車の気まぐれドライブ”。
車内では不安げにスマホで乗り換えを調べる人たち。
私も「このままじゃ間に合わないかも」と嫌な予感を覚えます。
■ 塩尻駅に着いたのは深夜0時すぎ
5時間以上かけてようやく塩尻駅に到着したのは、なんと深夜0時10分ごろ。
当然、目的地方面への電車はすでに終了しており、
駅周辺にホテルもコンビニもない——まさに“陸の孤島”。
■ 駅員の提案:「松本駅まで戻って列車内で一夜を」
駅員さんに相談したところ、案内されたのはこんな選択肢:
「この電車は松本駅まで回送します。車内泊されますか?」
いやいや、それも助かるけど…
できれば今日中に目的地に着きたい!
■ 塩尻駅に着いたのは深夜0時すぎ
5時間以上かけてようやく塩尻駅に到着したのは、なんと深夜0時10分ごろ。
当然、目的地方面への電車はすでに終了しており、
駅の周辺にホテルもコンビニもない、まさに“陸の孤島”状態でした。
駅員さんに「近くに泊まれる場所はありますか?」と聞いても返ってきたのは、
「うーん…この時間だとどこも難しいかもしれません」
と言われる始末。
🏨 塩尻駅周辺に本当にホテルがない?【確認はこちらから】
実際、スマホで調べても徒歩圏に宿泊施設はほぼ皆無。
翌朝の電車までどこかで時間をつぶすにしても、深夜営業の施設すらない…。
「どこか泊まれる場所は…?」と焦る前に、
事前に塩尻駅周辺の宿泊状況をチェックしておくのがおすすめです。
■ ここで使える魔法の言葉:「代行輸送ってお願いできますか?」
ダメ元で聞いてみました。
「すみません、代行輸送ってお願いできますか?」
すると数分後…
「はい、大丈夫です。タクシーを手配しますね」
なんと、目的地の山あいの町まで、深夜のタクシー移動が決定!
今回の目的地はこのタクシー料金表には載っていない更に奥地

■ タクシー運転手の話:「実はこれ、今週2回目です」
タクシーに乗り込んだ後、運転手さんに話を聞いてみると…
- 夏場は大雨で電車が止まることが多い
- この距離の代行輸送も「今週だけで2回目」
- でも、JR側から積極的に案内されることはない
とのこと。
「言わないとタクシーは出ませんよ。列車泊をすすめられることがほとんどです」
というリアルな裏話も教えてくれました。
■ 気がつくと…目的地。そして驚きのタクシー代!
話を聞いているうちに安心したのか、疲れからか
気づけば車内でウトウト…気がついたらもう目的地の手前でした。
運転手さんに「着きましたよ」と起こされ、ふと前を見ると…
🚕 タクシーメーターにはまさかの「¥40,000超」の表示が!

さすがに一瞬ひるみましたが、もちろんこれはJR負担。
なんともありがたい“高級タクシー移動”となりました。
✅ 旅好きの人に伝えたい「代行輸送」Tips
鉄道旅にトラブルはつきもの。そんな時に覚えておきたいのが「代行輸送」という制度。
自然災害などで列車が大幅に遅れ、目的地への最終手段が途絶えた場合、
JRがタクシーなどを手配し、その費用を負担してくれることがあります。
ただし、ここが重要:
「代行輸送します」と駅側から言われることは、ほとんどない!
です。
だからこそ、自分から「代行輸送ってお願いできますか?」と聞くことがカギになります。
🚩今回、代行輸送が成功した要因は?

- 特急が大幅に遅延し、最終目的地までの交通手段が完全に途絶えていた
- 目的地までの紙の切符(特急券+乗車券)を持っていた
→最近はSuicaなどICカードで乗る人が多く、どこまで行く予定だったのか駅側が把握しづらいことも。
その点、紙の切符は「行く予定だった証拠」になるので非常に有効です。 - 代行輸送という制度を知っていて、自ら申告したこと
→駅員さんは「松本で車内泊」を案内するだけだったので、こちらから動かないと始まらなかったのが現実です。
📌覚えておくと役立つワード
- 「終電が出てしまったので、代行輸送はお願いできますか?」
- 「目的地までの切符はこちらです」
この2つを、落ち着いて伝えることができれば対応が大きく変わるかもしれません。

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